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福祉用具専門相談員とは?仕事内容・資格の取得方法を解説

福祉用具専門相談員とは?仕事内容・資格の取得方法を解説

2022.03.11

福祉用具とは、車椅子、介護ベッド、歩行器などさまざまなものがあります。介護が必要な人や毎日の生活に支障をきたしている人にとって、福祉用具は必要不可欠なものです。ベストな福祉用具を使用することによって、利用者の毎日の生活は、よりアクティブでより楽しいものとなってくるでしょう。最適な福祉用具は、使用する本人にとっても、その家族にとっても最高のパートナーとなります。

福祉用具専門相談員は、障害者や福祉用具が必要な人に対して、福祉用具の管理や使い方の指導を行うのが任務です。また、ケアマネージャーと相談して、ケアプランという福祉用具サービスに関する取扱いの計画書の策定も行います。

では、このような福祉用具専門相談員は、いったいどこで活動しているのでしょうか。また、どのような道のりをたどれば福祉用具相談専門員の資格を得ることができるのでしょうか。

福祉用具専門相談員とは?

福祉用具専門相談員は公的資格の1つです。福祉用具の貸与を行う事業所では、福祉用具専門相談員が2名以上いなければならないとされています。その他にも介護に関連するあらゆる場所で必要とされている資格です。

福祉用具専門相談員は、障害者などがそれぞれの置かれた環境や、精神や肉体の状態に応じて、利用者に最適な介護ベッドや歩行器、車椅子、歩行器といった福祉用具の選び方、使い方の助言を行います。さらに、事故が起こらないように購入後の福祉用具が正しく使用ができているかのチェックを行ったり整備をしたりするのです。

また、福祉用具専門相談員は、ケアマネージャーなどと相談しながら、「福祉用具サービス計画書」を作成することによって、専用の福祉用具の使い方のアドバイスを行います。利用者の安全と快適性を守るために、自宅を訪問して、利用者やその家族にわかりやすく使用方法を説明したり、適切に使用されているかのチェックを行ったりするのです。

福祉用具は毎年新しいものが次々に出てくるため、福祉用具専門相談員は、常時専門性的な知識に対してアンテナを高く張っておく必要があります。

なお、待遇面では、2022年1月時点の福祉用具専門相談員の正職員の平均月収は約24.5万円、年収の相場は約343万円です。各種手当や賞与を含めると、実際に支給される金額はこれよりも高くなりますが、一般の介護職員とほとんど同じです。

しかし、今後、経験やスキルを重ねることで昇給の可能性もありますし、将来的に事業所の管理職になったり、独立開業したりする可能性もあります。待遇面も改善されていくことでしょう。

福祉用具専門相談員の主な仕事内容

福祉用具には、いろんな種類のものや、いろんなバリエーションのものがあります。福祉用具専門相談員は、こういったたくさんのものの中から利用者の環境や状況を考慮して、本人にベストなものを選択するのです。

そして、福祉用具の使用に関する計画書であるケアプランの策定を行います。利用者やその家族、ケアマネージャーなどに福祉用具の取扱い方法を指導することもあります。また、事故がなく安全に使用できるように定期的に点検したり、見直しを行ったり、アドバイスや相談を行ったりすることも必要な任務でしょう。

具体的な職場としては、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、福祉用具貸与事業所、福祉用具販売店で、福祉用具専門相談員は必要とされます。その他にも、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などでも福祉用具専門員の需要はあるでしょう。

福祉用具専門相談員になるには?資格の取得条件について

都道府県が指定する講習事業者が実施する「福祉用具専門相談員指定講習」を受講し、修了試験に合格することで、福祉用具専門相談員の資格を習得することができます。

また、保健師、看護師、理学療法士、作業療法士、義肢装具士、介護福祉士、社会福祉士の資格を持つ人は、そのまま福祉用具専門相談員としても認められます。改めて指定講習を受ける必要はありません。

指定講習は、全部で50時間のカリキュラムで構成されています。介護保険制度等の基礎知識、介護・医療の基礎知識、福祉用具の技術、福祉用具の知識、福祉用具専門相談員の役割について等です。

講習には約1週間程度の期間が必要で、費用は4~6万円程度かかります。福祉用具専門相談員指定講習の修了者数は、2015年時点で約2万7,000人です。今後ますます資格保有者は増えてくることでしょう。

福祉用具専門相談員は、介護資格の中では比較的取得しやすい資格と言われています。この資格を所持していると、福祉用具貸与・販売事業所の就職に有利なのは当然です。しかも、介護職員としての仕事の領域を広げ、スキルアップにつなげることもできます。

なお、介護保険の福祉用具貸与・販売事業所に勤務する場合には、福祉用具専門相談員に加えて「福祉住環境コーディネーター2級」の資格もあわせて所有していると有利と言われています。利用者の自宅に手すりを取り付けたり、バリアフリーの工事をしたりする場合、介護保険の適用もあるというのが理由です。

そのほかにも、「介護職員初任者研修」の資格をあわせて取得すれば、より介護領域での活躍の可能性をさらに広げることができるでしょう。

福祉用具専門相談員は要介護者の自立支援を支える大切な存在です

福祉用具は、利用者やその家族がより生きがいのある生活を送ることができるためにも重要なキーとなるものです。

福祉用具を使えば自分の意思で行動することができ、動ける範囲も広がります。適切な福祉用具は要介護者を自立させることができるとともに、家族の介護に要する負担も軽減されるのです。

福祉用具は、どんどん新しいものが出てきています。福祉用具相談専門員は、バラエティーに富んだ幅広い商品の中から、その介護知識を生かして利用者にとってベストな福祉用具を提案できることが腕の見せ所でしょう。タイムリーでベストな福祉用具を選定できる知識は今後ますます要求されてくるのです。

利用者の状態も、いつも一定ではありません。体調や環境の変化に応じた適切な福祉用具を都度選定することができれば、要介護者にとっては、このうえなく心強いことでしょう。

少子高齢化も手伝い、高齢や病気、怪我によって、身体機能が低下した状態で生活する高齢者や障害者は増加傾向にあります。介護の必要性は日々高まってきているのです。

福祉用具専門相談員は、今後ますます価値のある資格となってくることでしょう

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