2024.04.02
こんにちは。栃木県・群馬県の障害者グループホーム「ファミリー」編集部です。
私たちは、生きていくうえでストレスは避けられません。 現代の世の中の約半数の人が大きなストレスに悩まされているといわれています。 それによって人や物に当たってしまったり、内側に溜め込んで息苦しくなったりします。
ストレスマネジメントを知り、身に付けることによって、仕事や勉強のパフォーマンスを高めたい人は多いのではないでしょうか。
とはいえ、「ストレスマネジメントのやり方がわからないのでストレスから逃れられないのではないか」と考える方もいるかもしれません。
実は自分1人でもストレスマネジメントは可能です。 また、起業や学校でストレスマネジメントの研修などを導入することもできます。
では、ストレスマネジメントの実践をするにはいったいどうすればいいのでしょうか。
目次
ストレスとうまく付き合い、適切な対処をすることをストレスマネジメントといいます。 ストレスマネジメントは、みずからのストレスにみずから気づくことが第1歩です。 そのうえで、自分に合ったストレスの対処法を身に付け、実践していきます。
自分に合ったストレスケアを行うことは、安定した生活をおくったり、仕事や勉強のパフォーマンスを高めたりするうえでも有効です。
私たちの体や心は、外部からの刺激を受けることで反応し、その結果、ストレスが生じます。
ストレスの原因となるさまざまな刺激のことをストレッサーといい、以下の5つのものがあります。
・身体的ストレッサー:体調不良、寝不足など ・心理・社会的ストレッサー:人間関係、仕事の問題、家族の問題など ・物理的ストレッサー:暑さや寒さ、騒音、混雑、照明など ・科学的ストレッサー:大気汚染、公害物質、薬物など
ところで、メンタルケアとストレスケアは同じ意味なのでしょうか。 メンタルケアはあくまでもメンタルへの働きかけが中心になるものですが、ストレスケアはストレスへの働きかけが中心になるものです。
いずれも人間の精神や心を守るためには必要ですが、ストレスケアはメンタル面をケアするだけに限られないという違いがあります。
ストレスマネジメントを実施するのはどのような意味があるのでしょうか。 ストレスマネジメントのメリットには次の5つのものがあります。
1.今、自分がどんなストレスを抱えているのかに気づくことができます。
2.自分が抱えているストレスを把握することで、そのストレスにあった解決策を導き出すことが可能です。
3.ストレス反応に悩まされることなく体や精神を正常に保つことができます。
4.心身の安定を得た結果、仕事や家庭生活や学業などで、安定したパフォーマンスを発揮することが可能です。
5.ストレスが軽減されると自分はもちろん、自分以外にも周りの人にもよい影響を与えます。
そのため、企業へのストレスチェック制度導入が厚生労働省によって義務付けられ、ストレスマネジメントの研修などを取り入れる企業も増えてきています。
従業員それぞれのストレスの原因となるものは異なりますが、ストレスは確実に仕事のパフォーマンスをむしばみます。
企業でのストレスマネジメントによって、企業内のストレスの原因を解消し、組織内の雰囲気をよくし、生産性を高める効果があります。
また、企業によるストレスマネジメントが適性に行われれば、従業員がチーム内でどれだけうまく機能しているかを確かめることもできるので、従業員の管理にも応用することも可能です。
では、ストレスマネジメントを実際に行うにはどのようにすればいいのでしょうか。
1.セルフモニタリング 自分の体調や感情がストレスによってどう変化するのか、客観的に観察し記録することです。 そうすることによって、ストレス反応を感じるタイミングや、調子が悪くなる原因を知ることができるため、気持ちが楽になります。
今、ストレスを感じていることについて、以下のことを紙に書き出してみます。
(1)どんな時にストレスを感じるか 具体例としては、 ・仕事がたまっている ・思い通りに作業が進まない ・仕事のことで人から注意を受けた
(2)何がストレッサーなのか 具体例としては、 ・作業量の多さ ・仕事のプレッシャー ・疲労の蓄積
(3)そのストレッサーにから、どんなストレス反応が生じたか 具体例としては、 ・心理的な反応: 気が重くなった ・行動的な反応: 焼け酒を飲んだ ・身体的な反応: 睡眠が浅い
2.ストレスコーピング ストレスの原因であるストレッサーにうまく対処するための方法を考えることです。 ストレスコーピングには、「問題焦点コーピング」、「情動焦点コーピング」、「ストレス解消型コーピング」の3つがあります。
(1)問題焦点コーピング 仕事の時間管理を見直したり、作業量を少なくしたりしてもらうなど、ストレッサーそのものを変化させて解決をはかろうとするものです。
たとえば、業務量が多いと感じた場合、上司にお願いして業務量を減らしてもらうことでストレスを軽減します。
(2)情動焦点コーピング ストレッサーそのものではなく、ストレスに対する自分の考え方や感じ方を変えようとするものです。
たとえば、たくさんの仕事を与えられるのはそれだけ上司からの信頼が厚いからだと考え、周りから注意されるのは、先輩が自分のことを教育しようと思っているからだなどと考えます。
(3)ストレス解消型コーピング 好きな音楽を聴いたり、スポーツをしたり、マッサージを受けたり、呼吸法を取得したりして気分転換を図ってストレスを発散、あるいは身体の外へ追い出すものです。
コーピングにあたっては、まずは解決できそうなことをリストに書き出してみましょう。 何が適しているのかが、その時の状況やストレスの種類によっても変わってきます。 思いつく限り書き出してレパートリーをそろえておく方がいいでしょう。
大切なのは、コーピングを自分からすすんで行うことで、自分はしっかりストレスに対処しているという自覚を持つことです。
こうして、原因を探り、改善策を検討し、繰り返し実践することが大切です。 自分にあった対処方法をたくさんのコーピングの中から選びましょう。
できれば1人ではなく、仲間や理解者と一緒に行う方が効果も上がるのではないでしょうか。
日常生活を送るうえで、ストレスは避けられるものではありません。 ストレスと上手に付き合うことができなければ仕事や勉強のモチベーションが下がったり、体調不良を招いたりします。
生き生きとした生活を送るためには、ストレスマネジメントを身に付け、セルフケアをしていかなければなりません。 日常に習慣として取り入れやすい対処方法から試してみてはいかがでしょうか。
しかし、すでに慢性的な不調が心身に現れてしまっていることもあります。 そういった場合は、迷わず心療内科や精神科などの医療機関を受診しましょう。
ストレスは、自分の体にダメージを与えるだけではなく、周りの人にも迷惑をかけてしまいます。 自分がつらいだけではなく、周りの人にも気をつかわせるようになり、居心地の悪い環境を生んでしまいます。
しっかりストレスマネジメントを理解し身に付けることで、常に心身のケアを行い、快適な日常生活が送れるようにしましょう。
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