適応障害とは?向いている仕事・今の仕事との向き合い方 - 栃木県・群馬県の障がい者自立支援・共同生活支援|障がい者グループホーム ファミリー

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適応障害とは?向いている仕事・今の仕事との向き合い方

適応障害とは?向いている仕事・今の仕事との向き合い方

2022.01.15

仕事のストレスが原因で適応障害になることがあると言われています。仕事がしたくないとか仕事が手につかない、仕事ができない、仕事に行けないといった症状がでてくることもあります。また、症状が出ても周囲の人の理解を得るのは困難で、単に甘えているとか根性がないなどと思われてしまいがちです。

このような症状はそのままにしておくとますます悪化してしまいます。適応障害とはいったいどのような病気なのでしょうか。向いている仕事や今の仕事との向き合い方はあるのでしょうか。

適応障害とは?

適応障害とはどのような疾患なのでしょうか。

適応障害は、原因がはっきりしている強いストレスのせいで落ち込みや焦燥感、不眠といったさまざまな症状が現れる精神疾患です。環境を変えればストレスが解消されることと、半年以内に症状が治まることが多い点が特徴です。しかし、5年後は4割以上の人がうつ病などに発展しており、適応障害は怖い病気とも言えます。

適応障害の主な目安となる症状としては、精神面では怒り、憂鬱、不安感、焦燥感、判断力や思考力の低下があります。また、身体面では動悸、発汗、不眠、頭痛、手の震え、めまい、食欲不振が。 行動面では遅刻や無断欠勤、人と会うのを嫌がる、電話に出ない、メールを返信しない、暴飲暴食あるいは拒食する、けんかしたり危険運転を行ったりすることなどがあります。

適応障害はうつ病や不安障害などとはどこが違うのでしょうか。

ストレスの原因が明確であること、そしてそのストレスが解消すれば症状も治まることがうつ病や不安障害との大きな違いです。例えば仕事が原因でストレスを感じた場合、仕事を休むと症状が落ち着く場合は適応障害と言えます。 うつ病であれば、ストレスの原因となるものが取り除かれても症状が治まることはありません。

症状や症状が出る期間などによって適応障害からうつ病や不安障害などに発展する例も多いようです。ストレスの原因が解消されても症状が治癒されないうつ病の方がより症状が重たいと言えるでしょう。

適応障害の方に向いている仕事

適応症の人に向いている仕事にはどのようなものがあるのでしょうか。

例えば、毎日決まっていることを繰り返し行う仕事です。ストレスを感じることが少ないので適応障害の人にはおすすめでしょう。事量が多くて頑張って処理しなければならない仕事、あるいは人間関係が複雑な仕事はストレスを感じやすくなります。

大勢で協力し合う必要がない仕事や1人でもできる仕事も適応障害の人にはおすすめです。人と協力し合って作業するのではなく、1人でコツコツと作業するので自分個人の技量や専門性が生かせます。例えば、エンジニアやクリエイター、芸術、ものづくりといった仕事です。

人間関係のストレスを避けるためには独立開業するという方法もあります。昨今のコロナ禍のため、在宅勤務が可能な仕事も増えてきているようです。通勤しなくてもいいので、本人も楽ですし、会社にとっても交通費の削減が可能。自宅に通信機器などを用意して在宅ワークをサイドビジネスなどに取り込んでみるのもいいでしょう。

適応障害の方の働き方

適応障害の人はとにかくストレスをためないことです。

そのためには十分な睡眠と健康的な食事が必要です。十分な睡眠は脳をリフレッシュさせ、悩みや不安があっても気持ちが楽になります。そして、栄養バランスのよい食事は脳を活性化させます。

スケジュールややるべきことを常に書き出しておくことも大切です。やるべきことや進捗状況を常に「見える化」しておくと思考や記憶が整理されます。そうすれば安心して目の前の作業に集中することが可能です。

ストレス発散させる工夫も必要でしょう。仲の良い同僚や友人と話す機会を積極的に作るようにしてはいかがでしょうか。そういった人たちに感情や悩みを吐き出すことによって気持ちが楽になります。上司や職場の同僚ともコミュニケーションをとることによって仕事もやりやすくなるでしょう。

服薬を継続させることも必要です。適応障害の治療をしていると日によって調子が良い時もあります。こういった日が長く続いたりした場合や、忙しくてバタバタした場合は通院や服薬が続かないことがあります。医師から指示がある限りは服薬を続けるようにしましょう。

そして、何よりも再発につながるような同様のストレスが生じない職場を選択することです。転職や再就職するときにも気をつけましょう。業務内容のみならず、職場の雰囲気やコミュニケーション方法、体力面などから総合的に検討して自分のストレスがどこから生まれるのかを常に把握しておくことです。

今の状況から抜け出すには?

適応障害の対処方法としてはまずは産業医の面談を受けることをおすすめします。産業医とは50人以上の従業員を常時雇用する会社などに配置が義務付けられている医者のことです。産業医は精神面の相談にも乗ってくれますが、この時プライバシーには十分に配慮してもらえます。ぜひ今の会社に専門医がいるのかを確認をしておきましょう。 

専門医の診断を受けることもおすすめです。専門医とは精神科医や心療内科医のことです。総合病院の場合もあれば開業医の場合もあります。適応障害の人は、普段の生活の中でストレスを受けることはよくあることです。自分だけで解決しようとせず、家族や友人などのアドバイスもできるだけ聞き入れ、必要であれば付き添ってもらって専門医を訪ねましょう。

異動や業務量の調整を申し出ることも時には必要です。適応障害と診断されたのに仕事の上でのストレスがなかなか抜けない場合もあります。仕事のミスも多くなります。そういった場合は上司や人事担当者に異動の希望を出したり業務量の調整を申し出たりしましょう。1人で頑張っても逆効果な場合もありますし、かえって会社や同僚に迷惑をかけてしまうこともあります。

就労支援機関に相談するという方法もあります。「ハローワーク」では直接障害者用の求人の紹介だけでなく職業相談も可能です。また、「障害者職業センター」は障害者の職業リハビリテーションを行ってくれます。さらに、「障害者就業・生活支援センター」は障害者の日常生活全般および就労についての支援を行ってくれるのです。

場合によっては休職することも視野に入れるようにしましょう。 休職の制度は会社によって取得できる期間や条件などが異なります。上司や総務担当者などに相談したり、就業規則を確認したりすることも必要です。日々の体調や精神状態次第で出社したり欠勤したりするよりも本人にとっても会社にとっても休職の方がいいでしょう。

病気で休業する場合にも、復職する場合にも医者の診断書が必要になります。仕事に復帰したくないこともあるでしょう。復職できたと言っても完治したわけではありません。仕事の進め方に関して医師や上司としっかり相談することが必要です。

そして、休職をしても症状が回復しなかったり、復職しづらい雰囲気があったりした場合は思い切って仕事を辞めることも検討しましょう。退職した場合はハローワークに行き、失業保険の手続きを行います。適応障害のため就職ができない場合は、傷病手当というお金がもらえる可能性があります。働くことができる状態であれば自分にふさわしい職場を見つけてもらうことも可能です。

就職や職場復帰は専門機関を利用しましょう

障害の有無にかかわらず人間は働く権利を持っています。適応障害の人は仕事探しの際には、ハローワークや障害者専門の転職あっせん業者から障害者雇用枠での就職ができないかを尋ねてみましょう。

そういった専門機関は障害福祉や就労についてたくさんの経験とノウハウがあり、適応障害に向いている仕事を紹介してくれます。さらに、現在の仕事との向き合い方も教えてもらえるでしょう。仕事復帰の際もハローワークや就労移行支援事業所といった門機関に相談してみてはいかがでしょうか。

適応障害の方はぜひ、これらの支援機関を積極的に活用して生きがいのある人生の第一歩を踏み出していただければと思います。

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