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就労移行支援とは?就労定着支援・就労継続支援とどう違う?

就労移行支援とは?就労定着支援・就労継続支援とどう違う?

2021.04.28

障害福祉サービスを定める障害者総合支援法の中に規定されたサービスのひとつに、就労移行支援があります。就職を希望する障害者が一般企業で働くことができるために必要な知識や技術を習得するための訓練を行うとともに、就職後も職場で継続して仕事が続けられるようにサポートを行うのです。求人募集に対して「パートでもいいから働きたい」、「収入がほしい」という気持ちはあるけれども、いろんな悩みや不安感からなかなか就職活動に踏みこめないという障害者は多いのではないでしょうか。そんな障害者におすすめの就労移行支援について見ていきましょう。

就労移行支援とはどのような制度?

就労移行支援は、障害者のための就労支援のひとつで、障害者総合支援法に基づくものです。養護学生や離職者、在宅者などの障害者が一般企業に就職するための訓練を行います。利用できるのは65歳未満の障害者です。障害者は就労移行支援事業所に通いながら、一人一人の支援計画に応じて、就職に役立つノウハウや、例えばプログラミングなどといった仕事に関するスキルを学び、就職活動をし、仕事や健康に関する相談も受けることができます。

就労移行支援のスケジュールを初期、中期、後期に分けて見てみましょう。初期は基礎訓練期とも言い、地域障害者職業サンタ―の専門的支援を受けつつ、基礎体力の向上、集中力・持続力の習得、適正や課題の把握を行います。

中期は実践的訓練期であり、施設外授産、職場見学・実習を行うのです。そして、後期はマッチング期ともいい、求人活動・職場開拓・トライアル雇用を行います。この時、ハローワークやいろんな企業とも連携するのです。ハローワークは、職業紹介や求人活動の支援や求人開拓を行います。また、ハローワークは各企業とも連携してトライアル事業や、委託訓練、職場適正訓練を行うとともに企業に対して各種補助金を支給することもあるのです。中期と後期を通して、障害者は、職業習慣の確立とマナー、あいさつ、身なりといった習慣を身につけます。

そうして障害者が就職できたら、就職後の6カ月間は引き続き支援を行うのです。この間を訪問期またはフォロー期といいます。6カ月以降は就職定着期といい、地域主会社職業センターと連携してジョブコーチなどを行い、障害者の職場への定着をはかるのです。ここで万一、障害者が離職してしまったら、また振り出しの前期に戻って再チャレンジとなります。

厚生労働省による社会福祉施設等調査による就労移行支援事業所一覧を閲覧すると、2016年現在で3323事業所、約3万1000人の利用者数となっているのです。このように、就労移行支援事業所の効果もあって、障害者の一般企業へ就職率は高くなってきています。

就労移行支援事業所は、基本的に費用はかかりませんが、所得に応じて費用が発生する場合もあるのです。東京都、大阪府、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、福岡県といった全国の各自治体の窓口で労移行支援の申し込みを行うことができます。

就労定着支援・就労継続支援との違い

就労継続支援、就労移行支援、就労定着支援とそれぞれよく似た言葉ですが、それぞれ違いがあります。最初に登場したのが就労継続支援です。このサービスは、1976年に就職が困難な障害者のために施行された障害者雇用促進法に伴って生まれました。就労継続支援は、普通に働くことが難しい障害者のために、職業訓練などを行うサービスです。

就労継続支援にはa型とb型とがあります。就労継続支援a型は、障害者が事業所と雇用契約を結んだうえでサービスを受けるものです。そのため最低賃金は保証されていいます。働いたことのある18歳以上65歳未満で、一般企業での就業が難しい人が対象です。訓練を受けながら働いて、就職のための知識やスキルを身につけます。

就労継続支援b型は、障害者が事業所と雇用契約を結ばずにサービスを受けるものです。作業訓練などを通じて社会活動を実践してもらい、就労継続支援a型への移行や、定職を得ることをめざして訓練を受けます。給料は作業量に応じた出来高払いです。a型で仕事をするのが困難な人や高齢や体力面といった理由で働くことが厳しい障害者が対象となります。例えば50歳以上の人または障害基礎年金一級を受けている人、または、それらに該当しなくても就労移行支援事業者等によって就労に関わる問題等が指摘されている人です。

その後、2006年に障害者自立支援法に基づく就労移行支援が登場しました。福祉施設を卒業した障害者が、さらに、一般企業でも仕事ができるようにサポートするものです。就労継続支援と就労移行支援を組み合わせることにより、就職できる障害者数は間違いなく増加したのですが、一方、就職後の早期に離職してしまうケースが多いという問題が発生しました。例えば、同僚と上手にコミュニケーションが取れない、ミスがひどいと周囲から指摘される、生活リズムが変わったため朝起きられないといったことが発生したのです。

そこで登場したのが就労定着支援事業です。従来の福祉サービスにより障害者が無事に一般企業に就職できたとしても、就職後、職場に溶け込むためのメンタル面、生活におけるフォローがなかったことが原因でした。これを解決するため、2018年に就労定着支援事業が誕生したのです。就労定着支援は、読んで字のごとく、就職後の障害者が職場に定着するための支援をおこなうものになります。これまでは、就労移行支援のカリキュラムの中にも定着支援が含まれていたのですが、一般企業に就職する障害者が多くなってきたことから、独立したサービスの必要性が求められて2018年に開始されました。

収録定着支援は、就労継続支援および就労移行支援を受けて、一般採用枠や障害者枠を使って一般の企業に就職することができた人が対象となります。就労定着支援の利用期間は就職後7カ月目から就職後3年6カ月まで利用することができ、最長で3年間です。このように、障害者の支援の必要性から就労継続支援、就労移行支援、就労定着支援という順番に制度ができ、それぞれのステータスで障害者を支援する目的が違っているのです。

就労移行支援事業所の対象者・利用期間について

次に、就労移行支援を受けることができる人と利用期間について見てみましょう。

【利用できる対象者】
・一般企業へ就職したいと考えている人
・65歳未満の人
・障害者の人  
例えば、
精神障害: 統合失調症、うつ病、双極性障害、てんかん、依存症 など
知的障害: 知的障害 など
発達障害: 自閉スペクトラム障害(ASD)、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習  
障害(LD)など 
身体障害: 視覚障害、聴覚・言語障害、肢体不自由、内部障害など。

・障害者総合支援法の対象となる難病等の疾病がある人。
医者の診断や自治体の判断があれば利用が可能であり、たとえ障害者手帳を持っていない人でも大丈夫です。

【利用期間】
最長2年間が原則です。市区町村に申請して認められた場合に限り、2年を超えて利用することが可能です。ます。しかし、自治体によっては、就労移行支援の延長ができない所もあります。

【就労移行支援の利用料金】
基本的に自己負担はありません。ただし、本人または配偶者の所得に応じて利用料がかかる場合もあります。

・生活保護受給世帯は費用負担がありません。
・市町村民税非課税世帯も費用負担がありません。
・市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)は9,300円/上限
・上記以外の市町村民税課税世帯は、37,200円/上限

【就労移行支援の交通費】
原則、交通費は自費となりますが、自治体によっては補助が出るところもあります。また、就労移行支援事業所によっては交通費が支給されるところもあります。

【就労移行支援の工賃】
障害者が事業所と雇用契約なく実施した作業に対しての賃金を、工賃と言います。就労移行支援での工賃は雇用契約がないので最低賃金保証がありません。就労移行支援事業所では、就職のための訓練となるため、一般的に工賃の支給はありませんが、例外的に工賃を支払ってくれる事業所もあります。

正しく理解して一歩ずつ就労を目指しましょう

生活のためだけではなく、社会貢献のためにも働くことは障害者にとって生きがいとなります。しかし、自分に合った仕事や職場を探すことは、障害者にとっては簡単なことではありません。一般企業に就職できることを目的とした就労移行支援を正しく理解して、ぜひ活用することとしましょう。さらに必要に応じて、その全段階の就労継続支援や、就職した後にさらに職場への定着をはかるための就労定着支援なども利用して、社会人として着実に一歩づつ進んでいくのです。

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