2021.08.16
反抗挑戦性障害とは両親や学校の教師などの目上の人に対して口喧嘩をしかけるといった挑戦的で拒絶的かつ反抗的な態度をとるのです。過興奮型、すね型、マイペース型の3つがあります。発症するや相手の数が多いほど重症であるとされているのです。
反抗挑戦性障害が幼少期を通じて長期間継続する場合は、両親、学校の教師といった大人のみならず同年代の友達や恋愛パートナーともトラブルに発達することもあります。ゆくゆく素行障害や反社会性パーソナリティ―障害に発展したりして、日常生活でもさまざまな支障が生じてしまうのです。
このブログ記事では、反抗挑戦性障害の特徴や主な症状、さらに反抗期との違い、改善方法について詳しく見ていくこととします。
目次
反抗挑戦性障害の特徴や症状をタイプ毎に見ていきましょう。
他人の指示を無視し、素直に従うことができません。結局やらないでおくという結果になります。再び指示を繰り返すと興奮して暴言を発したりします。売り言葉に買い言葉というわけです。勝ち負けの気持ちで物事を考えるようになり、指示に従ったら自分の負けだと思い込むようになります。
思ったらすぐに行動するというように衝動性が高いのですが、計画性がありません。思い通りにならない時は機嫌が悪くなり、すねたり喧嘩をしかけたりしてきます。多くの失敗体験による自信のなさがこのようなネガティブな行動を生む原因となっているのです。
共同作業や集団活動が苦痛です。家だけで過ごすことが多く、たまに集団に入るとパニックを起こすこともあります。学校での対応を見ると、小学生の中学年になると他の生徒とは興味や行動のペースが合わなくなります。好きなことには集中できますが、じっとしていることは苦痛です。また、人の気持ちを理解するのが苦手でいじめをしたりします。 また、反抗挑戦性障害の主な症状を3つ紹介しましょう。
刺激に対して過度に敏感になります。そのためすぐにイライラしたり、怒っぽくなったりするのです。
他人が決めた規則や目上の人の言葉にすすんで反抗し、口喧嘩をしかけてきて周囲をいやな思いにさせます。また、他人のせいにして、自分の失敗や失礼な行動の正当性を主張するのです。
不愉快な出来事に対していつまでも根に持ちます。人に対して優しくなれない状態が少なくとも四半期に1回程度発生するのです。
通常の反抗期は子供の成長するために必要な過程です。親の反対の意見を言ったり、言動や態度に反抗したり、イライラしたりする点は両者に違いは見られません。両者の違いはどのくらい続いているのかということと、どのくらいの頻度で発症するのかという点が基準とされています。症状の重さや発症の頻度が通常の反抗期のものを超えている場合、反抗挑戦性障害と判断されるのです。
例をあげれば、第1次反抗期は5歳未満の子にありますが、きたない言葉を使って反抗したり、かんしゃくを起こしたりすることが1週間に1回、短くても半年間続くことが見分ける条件となります。そうはいっても判断は難しくさまざまな側面、例えば発達水準や性別や文化基準などといったことも勘案する必要があるのです。反抗挑戦性障害か反抗期かの判別ができない場合は病院の医師などの専門家に聞いてみましょう。
いずれにしても抗挑戦性障害の場合はそれが何年間も続くことによって重症化し、入院する事態に発展することもあります。目上の人以外の友達や恋愛パートナーともトラブルが生じることもあるので早めの対策が必要です。
通常の反抗期は子供の成長には必要なものです。一方、反抗挑戦性障害はその言動が何年間も続いたあげくに重症化し、生活に支障をきたす恐れがあるため、早い対応が求められます。反抗挑戦性障害の改善・治療方法はどのようなものがあるのでしょうか。
インチュニブなど興奮や衝動性などの症状を抑える薬を使用します。漢方薬もあります。反抗挑戦性障害の原因に直接的に効果のある薬は現時点では未開発なのでこの薬が有効です。
少量から始めて薬との相性を見ながら服薬量を増やしていくのがおすすめします。SSRIはほかの抗うつ薬と比べて副作用は軽いようですね。
周囲支援を受けながら社会での過ごし方を取得する訓練です。ここでイライラの感情が発生したときの対処法や目上の人との適切なやり取りの練習をします。またネガティブな考え方を修正します。
自分で課題解決が行えることを目的とした訓練です。まわりとトラブルを起こさないためにも大切な訓練となります。
親の子どもへの関わり方の訓練です。子供の反抗的な行動をとるきっかけや行動のパターンを把握することにより、そうした行動をとらせないようにします。 では、今度はタイプ毎に、反抗性挑戦性障害がある子どもへの対応方法や接し方を考えてみましょう。
事前に約束したことを思い出させる方法がおすすめです。約束を守るかどうかという自分との戦いであり、親との戦いではないことを意識させるのです。
成功体験を経験させてネガティブな考えを取り除く必要があります。スポーツや工作など成功を実感することによって改善されていくのです。例えば鉄棒の逆上がりの回数をカウントすることなどによって上達していることを実感させます。
他人とのほどよい距離感を保つように調整します。本人の進捗度や興味などを考慮して、無理をさせずに適度にペースを合わせてあげることも必要です。
このケースでは以下の4つのポイントがあります。
1.感情的に対応しない 静かに話すようにさせて、落ち着くまでじっくり待つことです。感情的になって事態が悪化するのを防ぎます。
2.父親に理解してもらう 多くの家庭の子供は妻である母親と接する時間が多いため、子どもは夫の話に耳を傾ける傾向があります。夫が話し合いに加わることで落ち着いた話し合いができるのです。
3.約束を守る この症状の子供の特徴としてなかなか約束を守れないことがあります。あきらめたり大目に見続けたりしているとますます約束を守ろうとしなくなるでしょう。とにかく約束を守りきることを覚えさせることが大切です。
4.子どもに期待し、ポジティブになる 過ぎ去った過去のことは忘れてこれからの成長に期待しましょう。悩みの多い子育てですが、ネガティブいな一面にとらわれ過ぎずポジティブに考えることが大切です。
子供が発症することが多く、青年期以降、大人になったらほとんどいなくなるのが犯行性挑戦障害です。反抗期は健康な成長には必要なもので、犯行性挑戦障害との区別も難しいものとなっています。怒りっぽい、言い争いが絶えない、執念深く根に持つことが短くとも半年間続くことが診断基準です。しかしこれも人それぞれで一概には言えません。
犯行挑戦障害は、adhd、素行障害、アスペルガーなどの他の障害とも併発したり合併したりすることが多く、症状が複雑化しやすい傾向があります。思い当たったり気になったりする場合は、早めに病院の医師や専門家に相談してその見極めや対応方法を考えることが大切です。