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社会福祉主事任用資格をわかりやすく解説|仕事内容や取得方法等について

社会福祉主事任用資格をわかりやすく解説|仕事内容や取得方法等について

2022.02.03

福祉に関する仕事としては、例えば介護職員、介護福祉士、社会福祉士などたくさんのものがあります。「社会福祉主事任用資格」もこうした福祉に関する仕事における資格の1つです。
公務員が福祉事務所で働くためには社会福祉主事任用資格を持っていなければなりません。

ところで、そういった社会福祉主事任用資格を得たい場合はどのような方法があるのでしょうか。また資格を生かせる職種にはどのようなものがあって、どこでどのような仕事を行っているのでしょうか。

そこでこの記事では、社会福祉主事任用資格の取得方法や資格を生かせる職種、働き方などについて詳しく解説していくこととします。

社会福祉主事について

福祉事社会福祉主事任用資格は社会福祉法によって定められており、福祉事務所における相談者への対応や支援といったものが基本的に社会福祉主事の主な仕事となります。

社会福祉主事任用資格における「主事」の意味は団体等の職員としての身分のことです。また、ここでの「資格」とは国家資格や公的資格などの資格ではなく、組織などにおいてある一定の地位を得られる条件のことを言います。

なお、福祉事務所で社会福祉の相談を受ける場合は「社会福祉主事」という用語を用います。しかし、民営の施設などで社会福祉相談を受ける場合は社会福祉主事任用資格があっても「社会福祉主事」とは言いません。「医療ソーシャルワーカー」あるいは「生活相談員」などという名称が用いられます。

社会福祉主事には、実務を行うケースワーカーと職場の管理・監督者であるスーパーバイザーとがあります。福祉事業法に、7対1の割合でケースワーカーとスーパーバイザーをそれぞれ配置するよう規定されているのです。

ケースワーカーの仕事の内容としては、さまざまな相談事への対応や、生活保護申請書の受付を行います。また、生活保護費の検討や金額の見直しのための家庭や入院先などの訪問といった仕事も行います。さらに、相談者の生活状況を記録に残したり、ハローワークなどで仕事を探すよう促したり、生活上の問題点を解決するための情報提供を行うこともあるのです。

スーパーバイザーの仕事の内容としては、生活保護の申請書の内容をチェックしたり、申請者と面接して受給資格があるのかを確認したりします。また、この時、申請者の生活や資産の状況、収入、職業などの確認もするのです。

社会福祉主事任用資格なくして社会福祉施設のトップとなることも、社会福祉協議会における福祉活動専門員になることも、ひいては生活相談員となることもできません。

社会福祉主事の仕事は何と言っても困っている人の悩みを聞いてあげ、解決法を一緒に考えてあげることができる点にやりがいがあります。とはいっても必ずしも悩みがうまく解決されないこともあるでしょうし、思い通りに進まないことも多々あるでしょう。

しかし、相談者から笑顔をもらうことができたり、問題が解決したりして相談者から感謝された時の喜びはひとしおです。これという正解が存在しない仕事であるため、逆にやりがいも大きいと言えるのではないでしょうか。

社会福祉主事と社会福祉士との違い

社会福祉主事によく似た職業に社会福祉士というものがあります。福祉における相談を受ける点で両者は共通していますが、違いはいったいどこにあるのでしょうか。

社会福祉士の仕事は社会福祉全般の相談に対応することです。例えば、高齢者、児童、障害者といった人への福祉に対する支援などを行います。また、国家資格であるため、いったん資格を取得すればその肩書きは一生有効です。相談業務のスペシャリストであるソーシャルワーカーとしていろんな所で幅広く活躍できる資格といえます。

一方、社会福祉主事任用資格でいう資格とは公的資格や国家資格の意味ではなく、社会福祉事業所の事業所長や生活相談員となるための条件とされるものです。また、「主事」という言葉は公務員の身分を意味するものになります。

さらに、現場で実務を行っている点においても社会福祉士とは別の仕事ということができるでしょう。

社会福祉主事になるには?任用資格の取得方法

社会福祉主事任用資格を取得するためにはいくつかの方法があります。順番にご紹介しましょう。

1.国の指定する科目を3科目以上履修して大学等を卒業していること

最も多い取得方法として大学や短期大学等を卒業した人で厚生労働大臣が指定する科目を3科目以上履修する必要があります。指定科目はその年によって変わることがあるため、自分が卒業した年の指定科目を履修しているのかを確認しなければなりません。

なお、社会福祉主事任用資格が得られているか否かは、大学の成績証明書や卒業証明によって証明されます。国や自治体からの証明書の発行はありませんので要注意です。しかし、最近は独自に履修証明書を発行する大学もあります。

2.指定された学校の通信課程を修了していること

指定された学校の1つは全社協中央福祉学院社会福祉主事資格認定通信課程です。もう1つは日本社会事業大学通信教育科になります。この2つの学校の通信課程を卒業することでも資格を取得できます。

3.社会福祉関係の学科のある専門学校を修了していること

社会福祉関係の学科のある専門学校を卒業することでも社会福祉主事任用資格の取得ができます。しかし、2019年4月の段階では介護福祉やソーシャルワークといった社会福祉関係の学科のある専門学校は全国で37校のみです。今後の対象となる専門学校の拡大が望まれます。
さらに、専門学校の場合は卒業までに多数の科目を学履修する必要があるため、2年~4年かかる場合がありますのでこの点も注意が必要です。

4.都道府県等の講習を受ける

公務員であれば都道府県等が主催する講習を受けるだけで比較的簡単に資格が取得可能です。社会福祉事業に現に携わっている公務員が対象ですが、民間社会福祉施設などに出向している場合でも受講資格があります。

5.社会福祉士もしくは精神保健福祉士である
精神保健福祉士や社会福祉士としてすでに仕事を行っている人で公務員試験合格者は、自動的に福祉事務所において社会福祉主事として働くことができます。

社会福祉主事はやりがいのある仕事です

ある公務員が福祉事務所で働きたいと思っても、その希望が必ずしもかなえるわけではありません。ですが、社福祉事務所は必ず社会福祉主事を置かなければならないとされています。
従って社会福祉主事任用資格のある人は福祉事務所勤務に任命される確率が高くなります。

また、社会福祉士の場合は大学等の専門課程で学んで、さらに国家資格に合格する必要があります。社会福祉士の合格率は3割以下の狭き門です。
これに比べて社会福祉主事任用資格の方は社会福祉士よりも楽に資格の取得ができます。指定された科目を履修して大学や大学院などを卒業することで資格を取得することができるのです。

さらに、デイサービスや老人福祉施設などの民間施設でも社会福祉主事任用資格があれば幅広く相談活動を行うことができます。現実としてデイサービスや老人福祉施設などで相談員の募集の条件として社会福祉主事任用資格を持つ人に限るとしているところもあるようです。

これからの日本は高齢化社会がますます進み、社会福祉主事の必要性はさらに高まっています。待遇面も見直され福祉を目指す人にとって社会福祉指導主事は一段とやりがいのある仕事となることでしょう。

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