2026.02.21
こんにちは。栃木県・群馬県の障がい者グループホーム「ファミリー」編集部です。
私たちが生きていくうえで、ストレスは避けられないものです。とくに、障がいのある方ご本人や、そのご家族は、日々の生活の中で人一倍ストレスを感じやすい場面が多いのではないでしょうか。環境の変化への戸惑い、将来への不安、周囲とのコミュニケーションの難しさなど、その内容はさまざまです。
この記事では、ストレスマネジメントの基本的な考え方に加えて、障がいのある方やご家族が抱えやすいストレスの特徴、そして日常で実践できる対処法まで詳しく解説していきます。
目次
ストレスとうまく付き合い、適切に対処することを「ストレスマネジメント」といいます。まず自分自身のストレスに気づくことが第一歩で、そのうえで自分に合った対処法を身につけ、実践していきます。自分に合ったストレスケアができるようになると、安定した日常生活を送るうえでも大きな助けになります。
私たちの心や体は、外部からの刺激を受けることで反応し、その結果としてストレスが生じます。ストレスの原因となる刺激のことを「ストレッサー」といい、主に以下のようなものがあります。
なお、「メンタルケア」と「ストレスケア」は似ていますが、メンタルケアが心そのものへの働きかけを中心とするのに対し、ストレスケアはストレスの原因や反応そのものへの働きかけを中心とする点で違いがあります。
障がいのある方は、次のような場面でストレスを感じやすい傾向があります。
こうした特性によるストレスは、本人の「わがまま」や「性格」ではなく、環境側の工夫やサポート次第で軽減できることが多くあります。
障がいのあるご家族を支える立場の方も、それぞれに大きなストレスを抱えています。
一人で抱え込みやすいテーマだからこそ、ご家族自身のストレスマネジメントも、本人のサポートと同じくらい大切にしていただきたいポイントです。
ストレスマネジメントを実践することには、次のようなメリットがあります。
厚生労働省による企業のストレスチェック制度義務化を背景に、一般企業でもストレスマネジメント研修の導入が増えていますが、障がいのある方やそのご家族を支える現場においても、同じように重要な考え方です。
実際にストレスマネジメントを行う方法を、2つのステップでご紹介します。
自分の体調や感情が、ストレスによってどう変化するのかを客観的に観察し、記録する方法です。ストレス反応を感じるタイミングや、調子が悪くなる原因を知ることで、気持ちが少し楽になることがあります。
以下の3点を、紙に書き出してみましょう。
(1) どんなときにストレスを感じるか 例:新しい予定が入った、周囲とのコミュニケーションがうまくいかなかった、体調がすぐれない日が続いた
(2) 何がストレッサーなのか 例:環境の変化、伝えたいことがうまく伝わらないもどかしさ、疲労の蓄積
(3) そのストレッサーから、どんなストレス反応が生じたか 例:心理的な反応(気が重くなった)、行動的な反応(人と話すのを避けた)、身体的な反応(眠りが浅くなった)
ストレッサーにうまく対処するための方法を考えることを「ストレスコーピング」といいます。大きく3つのタイプがあります。
問題焦点コーピング
ストレッサーそのものを変化させて解決を図る方法です。たとえば、予定の変更が苦手な場合は、事前にスケジュールをできるだけ詳しく共有してもらう、変更があれば早めに伝えてもらうようお願いするといった工夫が当てはまります。
情動焦点コーピング
ストレッサーそのものではなく、それに対する自分の考え方や感じ方を変える方法です。たとえば「うまく伝わらなかった」ことを「伝え方を工夫する練習になった」と捉え直すなどです。
ストレス解消型コーピング
好きな音楽を聴く、体を動かす、深呼吸をする、決まったルーティンで気持ちを落ち着けるなど、気分転換によってストレスを発散する方法です。
まずは「これならできそう」と思えることをリストに書き出してみましょう。状況やストレスの種類によって合う方法は変わるので、いくつかのレパートリーを持っておくと安心です。一人で抱え込まず、家族や支援者など理解者と一緒に取り組むことで、効果が上がりやすくなります。
私たち「ファミリー」のような障がい者グループホームでは、日々の暮らしの中でストレスを溜め込みにくくするための工夫を大切にしています。
新しい環境に移ることそのものがストレスになる場合もありますが、安定した生活基盤があることで、かえって日々のストレスと付き合いやすくなるケースも少なくありません。
ストレスは、本人にとってつらいだけでなく、周囲の人との関係にも影響を及ぼすことがあります。だからこそ、日常に取り入れやすい対処法から少しずつ試してみることが大切です。
とはいえ、すでに慢性的な不調が心身に現れている場合は、無理をせず心療内科や精神科などの医療機関を受診しましょう。ご本人だけでなく、支えるご家族が心身の不調を感じている場合も、同じように専門機関に相談することをおすすめします。
Q. 障がいのある方が感じやすいストレスには、どんな特徴がありますか?
A. 感覚の特性による疲れやすさ、環境の変化への戸惑い、コミュニケーションの難しさ、周囲の理解不足によるつらさなどが挙げられます。本人の性格ではなく、環境側の工夫で軽減できることも多くあります。
Q. ストレスコーピングにはどんな種類がありますか?
A. ストレッサーそのものを変える「問題焦点コーピング」、考え方や捉え方を変える「情動焦点コーピング」、気分転換で発散する「ストレス解消型コーピング」の3種類があります。状況に応じて使い分けることが大切です。
Q. 家族のストレスマネジメントも大切なのですか?
A. とても大切です。介助の疲労や将来への不安、大きな決断のプレッシャーなど、ご家族も多くのストレスを抱えています。ご本人のサポートと同じくらい、ご家族自身のセルフケアも意識してみてください。
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